手すき和紙製造・販売 紙すきの村〜久保昌太郎和紙工房〜は細川紙はじめ 水墨画 半紙 絵手紙用紙 民芸紙などの和紙を 製造・販売している和紙工房です。


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  コラム1 和紙って何だ?〜和紙の定義の問題〜
 
1、現在の「和紙」をめぐる議論
   現在、「和紙」をめぐって起こっている議論の一つに和紙の定義の問題があります。

 この原因となっているのが、一般に広く流通する「和紙」の多くが「外国製」や「機械抄き」であるること、また国内産の手すき和紙であっても、原材料に外国産のものや洋紙原料(木材パルプ)が含まれるという現状です。

 「和紙」の文化的、伝統的な価値、その特性が見直されている昨今ですが、このような「和紙」にまでその価値や特性あるのかが問われています。

 そこで、問題になってくるのが「和紙」とはなにか、「和紙の定義の問題」です。
 

2、和紙の明確な定義はない
   日本における紙作りの歴史は1400年とも1600年とも言われますが、「和紙」という言葉自体は明治時代に生まれた言葉だといわれています。

 そもそも「和紙」とは、明治以降に日本に紹介され流通の始まった西洋の紙を「洋紙」と呼んだことに対して、それまで日本で漉いていた紙を「和紙」としたことが始まりだとされています。この「和紙」という言葉が生まれた時に、原料・製法など明文化された定義は行われず、当時の認識としては「今までの紙が和紙」、「新しく出てきた紙が洋紙」の程度のものだったようです。
 

3、「今までの紙」から進化した和紙
   明治から現在に至るまでの間、生産能力の向上、洋紙との価格競争、生活スタイルの変化に伴う新しい需要に対応するため、和紙は進化をしてきました。具体的には、原料処理から抄造作業の機械化、化学薬品の使用、木材パルプの使用です。

 そして、この技術革新の過程で和紙の定義の再検証は行なわれず、新たに導入された技術により製造される「和紙」のこれまでの「和紙」もまとめて「和紙」として扱われることになりました。

 これは、「それまで和紙作りをしてきた人たちが、和紙作りのために新たな技術を導入した」ため、本人たちに「和紙以外のものを作っていると言う感覚がなかった」ためとも言われています。
 

4、伝統的製法の和紙と近代的製法の和紙の分化
   和紙が「伝統」や「文化」といった見方をされるようになったのは昭和30年代後半から40年代の頃からでした。 そこには、大量生産・大量消費が生み出す環境汚染など社会的問題や、失われ行く日本の原風景としての紙漉きへの注目が背景にあり、伝統的な和紙の製法を見直す運動が各地で起きました。

 この運動の中で、和紙を伝統的なものとそうでないものに分類し伝統的な製法の和紙作りを後世に残そうと言う動きが徐々に現れます。この分類は主に学者や研究者によってなされ、分類の成果、特に文化的価値のある「伝統的製法の和紙」は、国や各自治体から文化財として指定を受けるようになりました。

 しかし、この一方で、いわゆる伝統的ではない、近代的製法の和紙も、すでに「和紙」として認知、流通しており、これらを「和紙」の定義からはずすことはできませんでした。
 

5、定義の曖昧さが生み出す問題点
   「和紙」の定義が曖昧なまま現在に至った結果、現在では外国で、外国の原料や洋紙の原料を使い、機械や外国の人間が作る紙も和紙と呼ばれるようになりました。

 その一方で「和紙」の特性を紹介するときに、これらの紙と、伝統的製法の和紙を区別しているケースはほとんど見られません。

 このように「和紙」の印象は「伝統的和紙」の印象で構築されている一方で、現在流通している「和紙」はその印象とは異なる特性を持ったものが多くある、という問題点があります。その結果として、和紙の使い手が思い描く「和紙」の印象と実態にギャップが生まれ、使い手が本当に使いたい性質、機能を持った和紙を選ぶことが難しくなってしまっています。
 

6、和紙の定義をめぐる様々な意見
   この状況に対し、各方面から意見が寄せられていますが和紙の定義に関する全国的な同意はありません。この背景には、和紙を取りまく人間が、生産者、販売者、利用者、研究者、愛好家と多岐にわたること、それぞれがそれぞれの思いや背景で和紙と関わっていることが挙げられるものと思われます。

 以下に、さまざまな方面から寄せられている意見を紹介しておきます。

産地について
 ・外国製の紙は和紙ではない。
 ・外国製であっても日本からの技術の輸出であるから和紙である。
原料について
 ・靭皮繊維(木の皮、伝統的和紙の原料)を含めば木材パルプ(洋紙と同じ原料)を使用しても和紙。
 ・靭皮繊維と木材パルプの配合比率により分類すべき。
 ・木材パルプの入ったものは和紙ではない。
 ・木材パルプに加え、外国産の原料の入った紙も和紙ではない。
原料処理について
 
・強い薬品(苛性ソーダ)や漂白剤(塩素)等、旧来無かった化学薬品を使った紙は和紙ではない。
抄造(紙漉き)方法について
 ・機械抄きは和紙ではない。流し漉き、溜め漉きのみ和紙である。
 ・溜め漉きは大陸(中国)の技法であって、流し漉きのみ和紙である。
 ・ネリはトロロアオイ、ノリウツギなどの天然のものしか和紙には使うべきでは無い。(化学ネリの禁止)
 ・紙床にすることが和紙の条件である。
乾燥について
 
・天日乾燥、鉄板乾燥などで、一枚ずつ干すものを和紙と呼ぶこと。
 

7、現在流通する「和紙」
   現在流通する「和紙」はこれまで以上に多岐に渡っています。現状では洋紙原料や化学繊維100%の機械製であっても、外国産原料使用の外国製であっても「和紙」と名乗れば「和紙」として流通します。

 この現状を踏まえ、当工房では使用原料や製法を明確にし、消費者にとっての判断材料を提供すること出対応しています。

 最後になりますが、当サイトでは便宜上、現在「和紙」と呼ばれているものすべてを「和紙」として扱いますが、必要に応じて、「機械抄き和紙」、「伝統的(製法の)和紙」などと使い分けをします。また、「伝統的和紙」といった場合、国産原料で、薬品の使用量を最小限に抑えた和紙とします。
 

 

 

 

 

 

 

ちなみに江戸時代以前、現在で言うところの「和紙」は単に「紙」と呼んだり、銘柄、商品名、用途などで呼んでいたようです。

 

 

実際、昭和時代創業の機械製紙は元手漉き業者が起業、あるいは出資した工場が多く、その工場主は和紙を作る手段として機械抄きを選んだという現状があります。

 

 

 

 

 

 

 

 

時には和紙とは異なる系譜を辿ったアジアの紙も和紙として認識されることもしばしば…。 

「和紙は千年もつ」、「和紙は環境に良い」という言葉を耳にしますが、正確には「和紙の中には千年もつものもある」、「和紙の中には環境に良いものがある」です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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