「和紙作り」と聞くと「紙漉き」や「天日で干している板干し」が有名な作業で、ご存知の方も多いかと思います。しかし、実際の和紙作りの現場では原料の調達からその処理、仕込みから始まり、選別や加工まで多くの工程を経て製品となっています。ここではその作業について
、主に「楮(こうぞ)」を例にして順を追って紹介していきます。
なお、作業や道具などの名称については全国的に一般化した名称と小川町独自の名称(方言)があります。
本サイトでは基本的には一般化した名称を先に表記し、必要に応じて小川町での名称を紹介します。
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和紙を作るための原料として有名な植物が「楮(コウゾ)」、「三椏(ミツマタ)」、「雁皮(ガンピ)」の3種ですが、植物としての特徴が異なるため、出来上がった紙もそれぞれ異なった特徴が出ます。 |
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収穫された原料は幾つかの工程を経て処理されます。 |
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乾燥した原料を再び水で柔らかくし、さらに煮る作業をすることで、柔らかくします。不純物を煮出し、その後
アクを洗い流し、チリを取ることで紙の原料となる上質な繊維だけを残します。 |
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次の作業(紙漉き)の際に水中で繊維がバラバラに散るよう、樫などの硬い木の棒で楮を叩き、繊維をほぐす作業です。 |
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綿状になった原料とネリ(トロロアオイなど)を水槽に入れ、1枚ずつ紙にしていきます。 |
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出来上がった、濡れた状態の紙の元を搾ります。 |
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搾った紙床から湿紙を1枚づつはがし、鉄板や木板に貼っていきます。 |
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キズの付いた紙や厚さ違いの紙を選り分けます。また、用途によって加工を施します。 |
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