楮の皮は外側から順に「黒皮」、「甘皮」、「白皮」という三層でできていて、「白皮」が紙の原料となる繊維を多く含んでいます。作る紙に応じて外皮を削っていく
作業が「楮ひき」で、小川町では「かずひき」と呼ばれています。
作業の下準備として、乾燥した楮をもう一度水につけ、やわらかくしておきます。
小川町では大正以降、水中で楮を踏み、「黒皮」を落とす「かずもみ」という作業が行われました。
楮の削り具合によって楮を小川町では次のように分別し、用途によって使い分けています
・黒皮楮:黒皮が残った状態のもの。
・なぜ皮楮:黒皮を落とした状態のもの。
・六分びき楮:黒皮落とし、甘皮を少し残した状態のもの。
・白皮楮:黒皮、甘皮、すべて落とし、白皮だけの状態にしたもの。
また、削り落とされた皮を小川町では「スリッ皮」と呼び、乾燥保存した上で別の用途の紙に使います。
楮ひきの終わった楮は再び乾燥させ、使用するまで保存しておきます。 |